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  住宅ローンが残った家に住み続ける場合のリスクと法的対策


このページでは、
財産分与において、難しい問題のひとつである、
住宅ローンが残った家に、離婚も住み続ける場合のリスクとその法的対策について
ご説明しております。



 「生活環境の安定・継続」という選択


離婚による子どもへの影響を軽減するためには、
「継続性の尊重」
が、極めて重要です。

ですから、
「居住環境を変えない」ために、
当事務所のご依頼者の方でも多いのは、以下のケースです。

・不動産(建物・土地)の名義:夫単独
・銀行からローンを借り入れている:夫のみ
・ローン残のある不動産に住む:妻子のみ

そこで、本ページでは、
上記をケーススタディとして、
考えてみたいと思います。


 まずは、必要書類の取得から

まず、お手元に、
以下の書類を用意することが最初にすべきことになります。

(1) 銀行との契約書(「金銭消費貸借契約書」と書かれていることが多いです)
(2) 住宅ローンの返済予定表(または「償還予定表」)
(3) 登記簿謄本(土地・建物)
  管轄の法務局もしくは、登記情報提供サービス(http://www1.touki.or.jp/) 
  というサイトで取得可能です。
(4) 固定資産税評価証明書
  不動産が東京23区内であれば、都税事務所で取得可能です。
  (税の証明書については、不動産の名義人以外が申請する場合、家族であっても、委任状が必要ですが、
  共有の場合等は、相手方の委任状なしで、取得可能)


専門家から、適格なアドバイスをもらうためには、
初回面談では、
上記の書類を持参することがベターです。



 連帯保証人、もしくは、連帯債務者になっているか否か


離婚後も、引き続き、家に住み続ける本人(妻)が、
連帯保証人
連帯債務者

になっているか、もしくは、いずれにもなっていないか
を確認する必要があります。

(これらの情報は、
上記の銀行との契約書、登記簿謄本を確認しないと、分かりません)


@「連帯保証」とは?
ローンを抱えている人と連帯して負担の責任を負う保証のことを言います。
単なる保証人であれば、ローンの債権者(金融機関)から請求された際、
「借りた本人に先に請求してください」「借りた本人の財産を先に差し押さえて下さい」
と主張することができますが、連帯保証人は、そのような主張はできません。

A「連帯債務」とは?
ローンを抱えている人と連帯してローンを抱えることを言います。
連帯債務者らは、それぞれ独立して支払の義務を負いますから、
ローンの債権者(金融機関)から請求された際、
「他の連帯債務者に先に請求してください」といった主張はできません。


要するに、
本人の保証人になった場合が「連帯保証」
本人と一緒にローンを借りた場合が「連帯債務」ということになります。



 連帯保証人、連帯債務者になっている場合の法的対策


具体的には、以下のような対策が考えられます。


(1)
借り換えで、妻が新たにローンを組む


(2)
夫が妻に、住宅ローン相当額(弁済資金)を支払い、
妻が夫名義で銀行に弁済する旨の条項を入れた公正証書を作成

⇒ 
夫が妻に対して、弁済資金の支払いを遅滞すれば、
公正証書にもとづき、強制執行できます。

(3)
上記(2)に加え、離婚成立後、すぐに、
(ローン完済を待たずに)不動産の名義を夫から妻に変更(所有権移転登記)


「仮登記」という方法がないわけではありません。
(「仮登記」は、「仮登記」の申請時と、
「本登記」の申請時の合計2回、手続きが必要です。)

ですが、ローン完済後に、元夫に登記の協力を得られる保証はないため
(公正証書を使って、登記申請に応じるような強制執行することは不可)、
離婚成立後、すぐに、「仮登記」ではなく、
「本登記」を行うケースは珍しいことではありません。



ただし、(2)と(3)については、
住宅ローンの債権者(金融機関)との契約に抵触するリスクもありますので、
慎重な検討が必要です。





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